火災は誰もが身を置く可能性がある危険な災害です。特に、建物内での火災は被害が大きくなる可能性が高いため、早期の消火が求められます。そのためには、火災現場での正しい消火器具の使い方を知っておくことが必要です。本記事では、屋内消火栓の取扱いと使い方について解説します。
屋内消火栓とは
屋内消火栓は、建物内に設置されている消火器具の一つで、水を使って火災を消火するための装置です。大抵は、建物の階段室や廊下に設置されていることが多く、消火栓につながるホースを使用して火元に向けて水を放出します。
屋内消火栓の種類
屋内消火栓には主に以下の2つの種類があります。
1. 圧力式
圧力式は、消火栓本体に水が満たされた状態で保管され、火災が発生した場合に消火栓につないだホースから水を出すことで消火する方法です。このタイプは、緊急時にすぐに使えるように準備が整っているというメリットがあります。
2. 自動給水式
自動給水式は、消火栓に直接水を送り込む仕組みになっています。主に高層建築物で使用されており、圧力式に比べると水が供給されるまでに時間がかかるデメリットがありますが、一度作動すれば自動で水が供給されるため、長時間の消火作業にも耐えられるという特徴があります。
屋内消火栓の使い方
屋内消火栓を使う前に、まずは周りの状況を把握してから使用することが大切です。具体的には、火元の場所や火の勢い、煙の有無などを確認し、必要に応じて避難を行いましょう。
1. 消火栓の位置を確認する
消火栓の位置を確認しておきましょう。建物内には、複数の消火栓が設置されていることがありますので、火災現場の位置に近い消火栓を使用するようにしましょう。
2. 消火栓のバルブを開ける
消火栓には、バルブが設置されています。まずはバルブを開けることで、水を消火栓に供給します。
3. ホースをつなげる
次に、消火栓につなげられたホースを火元に向けて進めます。ホースは、短いものから順につなげていくと作業しやすくなります。
4. 放水を開始する
ホースを火元に向けたら、放水を開始しましょう。放水中は、周りの人々や自分自身の安全にも十分注意を払うようにしましょう。
屋内消火栓の注意点
屋内消火栓を使用する際には、以下のような注意点があります。
1. 着衣や帽子、手袋などを着用する
火災現場では、煙や熱による被害が予想されるため、防護具を着用することが必要です。必ず、防火服、ヘルメット、手袋を着用しましょう。
2. 消火栓の周囲を清掃する
消火栓の周囲は、常に清潔に保つようにしましょう。草木や物置などが邪魔になり、消火栓が使用できなくなることがあります。
3. 定期的に点検を行う
消火栓は、定期的に点検を行って正常に作動するかを確認する必要があります。点検は、専門家に依頼することをおすすめします。
まとめ
火災現場での消火は、正しい消火器具の使い方を知っていることが非常に重要です。屋内消火栓は、水を使って火災を消火するための重要な装置の一つです。屋内消火栓の取扱いと使い方を正しく理解して、火災発生時に迅速かつ正確に対処しましょう。
よくある質問
Q1. 消火栓を使って火を消した後の処理はどうすればいいですか?
火を消した後は、周囲の機器や電源を切り、火元の周囲を十分に冷却するようにしましょう。また、周りを確認して、火が再発する可能性がないかを確認してください。
Q2. 消火栓の点検はどのくらいの頻度で行えばいいですか?
消火栓の点検は、年に1回程度が目安です。また、点検は必ず専門家に依頼しましょう。
Q3. 消火栓の水は、塩素などの薬剤が混ざっていることがありますか?
消火栓の水には、塩素などの薬剤が混ざっている場合があります。そのため、消火栓の水を口にしないように注意しましょう。
Q4. 自宅に消火栓を設置することはできますか?
一般の住宅には、消火栓を設置することはできません。消火栓は、建物規模や用途に合わせて設置される必要があります。
Q5. 消火栓以外に、火災発生時に使用できる消火器具はありますか?
消火栓以外にも、消火器、消火ブランケットなどの消火器具があります。火災現場にあわせて、適切な消火器具を使用しましょう。